「よし。5分だけ……休憩させてもらおう」


ソファに体を預けるとほんの少しだけ楽になる。


大丈夫。あと少し頑張ろう。


バイトだって仕事だ。


今日はお客さんも多いし、店長もサトコさんも海星君もレオ君も大忙しだ。


あたしが抜けてしまえば、その穴は誰かが埋めなければいけない。


ダメだ。やっぱり、あたしだけがここで休憩しているわけにはいかない。


「よしっ!!頑張ろう!!」


頬をパンパンっと叩くと、あたしは自分に気合を入れなおして立ち上がった。