「あっ!ちょっと待ってよ遥香~」



おばさんいってきます!と柊が言い足すとお母さんは玄関まできていってらっしゃいと手をふった。






家を出て私はゆっくりと歩いていた。





初めて通る通学路。




初めて着る制服。





中学校3年生になってからこんな初めての体験をしている。




こんなときから学校に行ってもどうしようもないはずなのに……





私は前に柊に言われたことを思い出していた。





『否定したいなら学校いこうよ!
学校行って証明してみせて!』