しばらくすると、だんだん落ち着いてきた。



「あ、ありがとう…感謝する」


私は照れくさそうに言った。



「礼には及ばないって。そもそも僕が悪かったんだし」



「いや、私も感情的になりすぎた。
すまなかった。」



そして私はうつむく。
 



すると柊が私の頭をポンッとたたいた。




「…え?」



「なにかあそこに行けない事情があるんだよね?それが何か教えてくれないかな?」



「……」



私達の中に沈黙が起こる。




そして、しばらくたって私が口を開いた。





「…それは言えない」




「そっか…」



「だが…」



私は柊の言葉を遮るようにいった。




「まだ言えないがいつか話せる日がくるかもしれない」


柊はうなずき、



「うん!僕のことも話せる日が来たら君の質問に答えてあげる!」