「なっ!お、おまえっ!!どうして・・・」



私はびっくりして壁のほうに後ずさりしてしまった。



「えへへ~」



「まあ!やっぱりお友達だったのね!遙香のお友達が来てくれるなんて何年ぶりかしら!ごゆっくりどうぞ。遙香、またあとで」



お母さんはびっくりした顔の前で手をパチンとたたきにこにこして、ドアノブに手をかけた。



「お母さんまっ・・・」



ばたん



間に合わなかった・・・



私はドアのそばにいるやつをにらんだ。




「なぜここにいる」




「えっとね~しばらく待ってたんだけど全然来てくれなかったから僕から来ちゃった。」




「この場所はどうやって知った」




「ちょっとある人に聞いてね。」



そう言ってにこっと笑った。



「私からあの場所に行くことはもうない」