「......」

疲れが溜まっていたせいか、完全に、エンデュは深い眠りについていた。

だが、何となくヌルっとした冷たい感触が頬に感じる。

彼は、薄らと目を開く。

「......ん?」

それは、細長い舌に鋭くギラついた瞳、鋼鉄の鱗......。

それを見た彼は、ぱっと目を開いた。

エンデュは、巨大な蛇の体を目の前にして、ようやく自体に気づいた。

「エンデュ殿。ヴィーナス様がお呼びだ」

ダは、それだけを口にする。

「君だったのか」

すると、ダは城へと向かって行く。

エンデュは眠気を払い除けて、後を追った。