チャラ男の
動き、その全てが止まった。


息づかいも
聞こえない。


心配になって
顔をあげる。




「おい、」





俺は立ち上がり
チャラ男の肩を揺らす。

さっきまで気を失っていたかのように
急に動きだす。


なにか、
ぼそぼそと口にしているがよく聞こえない。




「…えっと、
茶でも飲むか?」


「…おい、大丈夫か?
茶なら今出してくれただろーが。」



あれ、そうだっけと
笑っている。

髪がクルクルだが
とうとう頭までクルクルになったかぁ…。




俺は
溜め息をついた。


「…とりあえず、着替えろよ」



落ち着かせるために
言った提案。

だけど
まだいつもの彼には戻らなかった。




アハハと
ぎこちない笑い声。

そのまま
リビングを出た。





…大丈夫か






部屋の中を
見回した。


白いソファーに
ガラスの小さな机。

カーテンはグレー。

自分が座っている椅子は
赤色。





…オシャレというか

シンプルな家だ。





そんな感想。