駅を降りると同級生であろうたくさんの生徒が目に入ってきた。
どきどきが鳴りやまない。
地元の同級生とは雰囲気っていうか、見た目とか全然違うんだもん。


男の子はみんな身長高くて
髪の毛もワックスとかでしっかり整えてあるし、
女の子はみんな細くてみんな可愛くて。
田舎から来た自分が浮いてるみたいでしょっぱなから嫌になっちゃう。



体育館に向かうと
壁一面に生徒の名前が書かれていてクラス発表が行われていた。
私の受験番号は7737
確か一番最後の番号だったんだよね。
端の1組から順に見ていくけどなかなか見当たらない。
んもうっ、どこにあんの?
探すだけで疲れちゃう。


とうとう端まで移動して「10」の張り紙。
端から二番目の広用紙にある名前。


7737 桜庭凛


「 あった! 」


思わず声が出てしまって私自身驚く。
でも周りには聞こえてなかったみたいだから少しほっとした。
10組かあ。
どんな子がいるのかな。
私みたいに、遠くから来てる子いないかな。


「 各クラス、自分の席に着席してください。 」


体育館に先生の声が響いた。
そっか、今度は自分の席を探さなくちゃ。
10組だからあそこらへんかな。
ステージの端の方の席を目指していく。


ステージの方まで行くとパイプいすが各クラス3列に並んでいて
椅子の上に自分の名前と出席番号、出身中学校が書かれた紙が一枚置かれていた。
見つけた、見つけた。
一番前の、真ん中の席。