紫音はあの白い空間での出来事を総司に話した。


「そうだったんですか…」



ただ総司は、いくら頼まれたからとは言え自分の一族を皆殺しにするのは納得できないようだった。


「仕方ない。武士にはない風習だからね。」


総司の表情を見て紫音は苦笑し、立ち上がった。



「話はそれだけですか?もう隠し事はないですよね?」


総司は部屋を出ていこうとする紫音の腕を掴んで聞く。


その真剣な目に紫音は目を逸らせずにいたがやがて腕と共に振り切った。





「判ったら教えてあげる。」





そして総司に挑戦的な目を向けると今度こそ部屋を出ていった。