「しょうがないじゃない…私の誠は"裏切り"と"排除"なんだもの。」



「裏切り…」

「排除…」



紫音の感情は読み取れない…


人の心に敏感な山南はお手上げと言うように溜め息をついた。


「使える駒は全て操れ。力の下に支配を。」


表情を変えずに紫音は呟く。

「「「「「???」」」」」


「私の一族の教え。いくら強い武器を持っていようがたかが人間。私達に敵うわけないじゃない。」


あ…。と、紫音が局長である近藤の方を向いた。


「ちなみに。武士の皆様は忍を道具のように使うけど、そんなに甘くないわ。今集結している者たちだけで、幕府も倒幕派も一掃できるのよ?」

「どういうことだ。」

土方がきつく紫音を睨み付ける。