「さて、いい子に待ってろよ」

「「(うん！)」」


畑も作り、風呂やトイレも作って居心地を良くした後、浜辺に向かった。

結界をはって潜るか…
酸素も必要だな…


イメージしながら結界を張り、海の中に入って行く。

水も入って来ない。
完璧だな

どんどん進んでいくといきなり水深が深くなった
飛行魔法を使い海のなかを自在に動く
浅い場所にいた魔物はスルーしどんどん奥深くへと進んだ。

やはり夜は魔物が多いな。

ニヤリと口角が上がる

先程から貝の魔物が毒針のようなものを吐き攻撃してくるが結界があるので意味がない。
さて、そろそろいいか。

貝も大きなものばかりになり、そこまで大きくなくとも光輝いている貝ばかり、魚の魔物はどす黒いものや鱗が固そうなものばかりである。


襲いかかってくる魔物達を魔法で撃退していく。
貝が針を吐く為に開いた隙をつき氷の刃を貝柱に刺し中にいる本体を燃やす
貝の他に襲ってくる魚の魔物は氷の刃で一撃で仕留め、次々と魔物は死んでいく。


漸く、襲いかかってくる魔物が居なくなり、息を着いた。

魚の魔物は売れる部位を剥ぎ、腰に着いている袋に入れ、貝は中にあるいろんな色の真珠と光輝やく綺麗な貝殻を袋に入れた。

真珠はほとんどが丸い物で、わりと小さめの貝にはいっていた小さな真珠にはかなりの魔力が感じられる。

さすが深海の女王と呼ばれる貝なだけあるか…

クイーンシェル、別名深海の女王はランクはSだったはずた。
魔物につけられるランクは冒険者などが強さをはかるための目安と言ったところか。

Sランクは強いけれど質も良く売れる部位が多く、そして高い。
金儲けには持ってこいだ。
ま、別に今は儲けるつもりはないがな。


リルとリラに良いものがつくってやれそうだ。

ザッと50個ほどのクイーンシェルの真珠とビッグシェルやブルーシェルなどいろんな種類の魔物からとった真珠は合計150ほど。
中々の収穫である。

さっさと帰ろうとしたとき、後ろから何かが突っ込んで来て、咄嗟に避けた。

キラリと光鋭く太い針が、目の前の岩に刺さる。

なんて威力だ…

針が飛んできた方を見れば、暗い洞窟が見えた。

結界を強化し、光魔法の明かりで洞窟内を照す。



「……へぇ。」


どうやらクイーンシェルの親玉がおでましのようだ。

通常、人の顔サイズのクイーンシェルに比べ、アイツのサイズは人一人余裕で飲み込めそうな大きさである。

ビッグシェルより大きいとはな。
…楽しめそうだ。


針が飛んで来たと同時に貝柱に氷の刃を打ち込むも、針で弾き返される。

その上、何かを吐き出したかと思えば、辺り一面真っ黒に染まっていく。

タコかよ。


でも残念、こんなんじゃ効かねぇな。

すぐさま浄化魔法を使い、氷で剣を作り出す。

浄化魔法で先程よりきれいになった海に魔物が少し動揺したようだ。

いくつも吐き出してくる針を弾き、避け、どんどん近づき剣を貝柱に投げ新たに作った剣を思いっきり本体に刺した


暴れる貝の本体を魔法で燃やす
水の中でも炎が使えるなんてなんとも反則な世界である。



完全に死んだのを見て真珠を取った


「…っ、重いな」

スイカくらいある大きな真珠はかなりの魔力がこもっていた。
クイーンシェルは普通の魔法使い一人分の魔力だが、このクイーンシェルはどうやら50人分はありそうだ。


これで魔法具をつくったらとんでもないことになりそうだな。


「ククッ、楽しみだ。」


今度こそ本当に海から上がり、家に戻った。