「それと、右も左もわからないお前にこれを恵んでやろう
魔避けの石はつけていれば魔物はよってこない
ただ、服の中に隠しておけ
それと金貨1枚じゃ足りないだろうから白金貨1枚くれてやる。
食料も持たせてもらってないようだし、水と携帯食だ。」


そういって鞄から出した巾着に水と食料を入れる


「それと、短剣もやるよ
魔避けの石は魔物は寄せ付けないが人は関係無い
それなりに警戒されるから逃げる隙はできるだろう」


ポイッと荷物を投げ渡す。


「それからここを真っ直ぐ3時間ほど歩け
わりと大きな村がでてくる。
そこで準備を整えるんだな。


ま、忠告しておくが、お前に冒険者は無理だ。
せめて鍛えてからにしないと死ぬぞ」


それだけ言ってリラに乗った。

すこしばかり荷物を分けてやるが、一緒にいく気はもっとうない。
生きたいのならせいぜい足掻け。
金と言葉と食は与えた。

あとは自分しだいだろう。


「あっ、ありがとうございましたー!!!」

リラが走り出すと大声でそういわれる。

人を簡単に頼らない奴は好きだ。
一度も助けを求めなかったり、連れていってと言わなかったことは俺からしてかなりの高得点である。


せいぜい生き残れ。


まぁ、生き残っていたらそれなりに話しても楽しそうだな。
勇者より断然面白いやつだ。