アタシの唇にはもちろん、

彼の唇にも薄く銀色に光るものがあった



「…ハァ、ハァ、ハァ、ハァ」


「フッ 続かなかった?笑」



こくんと頷くアタシに貴方は

「かわい」

と口にして再びアタシの唇に
今度はチュッと小さなリップ音を
立てた


恥ずかしくて、

どこか嬉しくて、

そして“もっと”と願ってしまう
自分をはにかんだ





そんな気持ちの中に

嗚呼、私はまた思ってしまったのだ



かわいいなんて、
どーせただの社交辞令だって