「う……うん…………………………………何て送ろう?」

「誰かのメールかわかるように、ちゃんと名前つけて、絶対疑問形!」



『冬美です。さっきは、いきなりごめんなさい。和久さんのこと、なんて呼んでいいですか?』


送信…………と。

ああーどうしよう………ケータイが手放せないよう………。

……………。

しかし、返事は一向に来なかった。

2時間目が始まり、ずっとケータイに手を当てていたけど、ケータイは静かなままだ。


2時間目の放課になり、マナミが私のとこまでやってきた。

「ど?返事きた?」

「いや、まだ………」

「そっか~」

「やっぱ、気持ち悪かったのかな?いきなりだったし………」

ケータイの画面を開いても、相変わらずメールのマークはない。

「そんな、まだわかんないよ!寝てるのかもしんないし」

「寝てる………」

確かに、体育の後で、疲れてるかも……。

「そうそう……だから」

「寝顔、見たいかも………」

「………そ、そんなに好きなんだ(笑)」

珍しくマナミの方が苦笑いだった。