私は恥ずかしくて顔が真っ赤になるのが自分でもわかった。

口では否定してるけど、態度でもろバレだ。

「いいじゃん。雨君、たぶん彼女いないよ?」

「そ、そうなんですか………」

「え、やっぱ好きなの?」

私は恥ずかしくて倉庫の影にノリちゃんを引っ張った。

ここなら、先生からも見えない。


「いや、なんか、ちょっと前に……私のバイト先に来て………」



ノリちゃんに、あの雨の日の出来事を話した。



「ああ、雨君ならやりそ~ちょっと変わってるし。それで好きになったの?」

「好きってゆうか………それから気になって………同じ学校だったって知って………夢にまで出てきて………何かもう、私、こうゆうの初めてで………もう、どうしていいか」

「かわいー………」

ノリちゃんはくすっと笑った。

「ち、ちがうんです………あ、あと、お兄ちゃんにはこの事、絶対秘密で」

お兄ちゃんの彼女に頼むのは少し無理があったが、少しでも彼に近づきたい気持ちと焦りでいっぱいいっぱいだった。

「いいけど……てか、冬美ちゃんて、今まで誰かとつきあったことないの?」