みやちゃんの言う通り、雨の時折見せるあの寂しそうな横顔……今なら納得のいく気がする。



雨が好き。

大好き。



前はあんな簡単に思っていた言葉なのに、今は、なんだか…とても切ない。


マナミと万理には、フラれたことはメールで伝えた。

二人とも、心のこもった暖かいメールをくれた。



三日後。

熱もなんだか下がって、お兄ちゃんと一緒に登校した。

お兄ちゃんも、私が倒れている間は夜遊びせずにずっと看病してくれたので、嬉しかった。

別れたことは言ってないけど、たぶん、なんとなく気づいていると思う。

それでも、何も言わずに接してくれる。


ありがとう、お兄ちゃん。



「おはよ」

私が教室に入ると、マナミが笑顔を向けてくれた。

「あ、おはよ。冬美」

「マナミ……メールありがとね」

「どいたま!」

「万理は……まだ来てない?」

教室を見渡しても、万里の姿は見あたらなかった。

「うん、そうみたい。てゆうか……」

「ん?」

「あのさ、冬美……男紹介しようか?」