「雨のこと、好きすぎて……辛いってゆうか……怖いの、自分が」

「……………」

「好きすぎて……できることなら、どこか、誰の目にも触れない……私しか行けない場所に……雨を、置いておきたい」

多分、今の私の雨への執着は、ストーカーとか犯罪者に近いものがあると、自分でも自覚していた。

今はギリギリの理性が押し止めている状態だ。

雨のこと、殺したいとは思わなくても……なんとか自分のものにしたいと思う。

でも、現実はそうはいかない。

だから、苦しいんだ。

さすがのみやちゃんもひいているだろう。

「……雨は物じゃないのにね(笑)」

「………………」

笑ってごまかそうとしたけど、みやちゃんは真顔だった。

「出来れば、雨が生まれたときから、一緒にいたかったな」

それで、色んな雨を見つめていたかった。

「無理よ」

しかし、あっさり言捨てられた。

「……そうだね」

「過去があるから………雨くんは魅力的に見えたんじゃない?」

「………うん」