マリアが僕に詰め寄った。

「レオナルド、知ってることを話しなさい」

う~ん。
話すのは簡単だけど。それじゃ面白くない。

「レオナルド!この馬鹿兄!」

マリアが僕の首元を掴んでガクガク揺さぶった。
だんだん僕の扱いが酷くなるのはなぜだ、妹よ。

う~ん。


シューヤがつかつかと部屋に入ってきて、僕のデスクにあった携帯電話を取り上げた。
画面を表示させてこちらへ向ける。

「ここに入ってる総勢163人の女性のアドレス、消去してもいいのかな?」

「ちょ、ちょっと待って!!」

なんでそんなこと知ってるんだ!?
ちゃんとロック掛けてるのに!


彼らがこじれまくるのを面白おかしく見物するべきか、可愛い天使ちゃんたちの連絡先を死守するべきか。
……考えるまでもない。


「……言います」


この悪魔め。