「.....ん」 くしゃくしゃと頭を撫でてくる上城君にそっと感謝の言葉を送る。 「.......ありがとう」 ーーーー久しぶりに、人の温かさに触れたような気がする。 上城君はまだ屋上にいるらしく、私は悩んでいた。 教室に戻れば美麗と俊がいる。 会いたくないって。 ふたりに会いたくないって思っている自分がいる。 それに今はもう授業が始まっている。 でも、仕方ない、戻ろ。 そう思い足を動かそうとした時だった。