あいつをつけていくとやはり海に向かっていた。

ボォー、とほら貝の笛の音がしたと思えば、イルカが時海の前に顔だけ出している。

ここらは砂浜とはちがい、釣り堀だからそこを渡っていけば一気に深いところに潜りにいける。

……俺がサメになるときによく使うところ。こいつがなんの用だ?

自分の縄張りは自分で守らないとな。

俺はあいつに声をかけることにする。