妹かぁ。

うん、わかってたんだ。
あたしは、まだ中学一年生。
神谷さんは大学生、もうすぐ二十歳になる人。

あたしはこどもで、神谷さんは大人。

あたしのことをスキって言ってくれたのは、やっぱり妹みたいってことだったんだなぁ。
どんなに無理しても、あたしたちの年の差は縮まらない。


小学五年生のあたしの頬にキスしたのも、六年生のあたしを抱き締めてくれたのも、泣いてるこどもをあやしただけなんだよね。

あたしは…………。


「こんにちはっ。神谷さんのアルバイト先の娘の茅野留里ですっ。いつも神谷さんには、お兄さんみたいに面倒みてもらってるんですっ」