あたしたちは、手をつないで遊園地に入った。

あたしは、男の子と手をつなぐなんて小学校のフォークダンスでしか経験してないから、更にドキドキが止まらない…。

春だけど、今日は陽射しが強いのと、緊張で手が汗ばんで、何だか恥ずかしいっ。


神谷さんは涼しい顔してる。

きっと、こういうことには慣れてるんだろうなぁ。
ちょっぴりさみしくなった…。


遊園地はまだ新しいだけあって、家族連れやカップルで賑わってる。

皆、楽しそうっ!
あたしも、せっかく神谷さんが連れてきてくれたんだから、目一杯楽しまなきゃっ!


あたしから手をひいて、乗り物に誘った。

「神谷さんっ、あたしっ、あれ乗りたいっ。」あたしが指差す先には、日本に初上陸した絶叫系マシーン。

「えっ!?留里絶叫系好きなの?」

「うんっ。大好きだよっ。神谷さん、もしかして苦手?」

「うっ。いや、だいじょうぶだよ。乗るか?!」


…………………………キャーッ!

凄いスピードで進むマシーンは面白くて、あたしは思いっきり楽しんだ。…………………

そして……。

「神谷さん、だいじょうぶ?」