「じゃあ・・・」

と幹事の子が言ったことには、

紗耶と嘉雄が付き合っていた頃、嘉雄は大きな夢があったそうだった。

それは、二人でスポーツショップを小さくてもいいからやっていこうって・・・

そうだった。

嘉雄もすっかり忘れていた。

というより、忘れようとしていたあの日から、今日までそんな事を思い出す余裕もなかった。