雅史は、友紀奈にはっきりと聞いた。

「友紀奈、この前の話しの件だけど・・・例の男とは、どうなったんだ?」

友紀奈は勇気を振り絞って返事した。

「うん。私は、彼のことが好きなの・・・ただ・・・」

友紀奈は、今日の帰りの嘉雄との別れを思い出していた。

まだ、嘉雄からは付き合う約束も好きだという言葉も聞いていない事だけが不安だった。

だから、返事を濁してしまった。