友紀奈も嘉雄も、今日の二人での行動のとき以来、なんとなく心と心が触れ合っているような気がした。

だから、友紀奈は思い切って再来週に行くことを決めたのだった。

もちろん、そんな友紀奈の行動に嘉雄は嬉しかった。

とにかく、今は はやく会いたいと二人が思っていたからだ。

どんな形でも、嘉雄は また友紀奈に会えることを心から喜んだ。

そんな二人の状況だったから、友紀奈は、なんとなく別れるのが嫌だったけれど、手を振って見送った。

車の影も見えなくなったとき・・・

例の人の気配を、また感じた。

友紀奈は、あの日以来 気にしていなかったが、やはり気持ち悪い感覚だった。