「嘉雄さん、実は私・・・」

と言って、昼食用のお弁当を嘉雄に見せた。

「すげ~」

と嘉雄は思わず言葉を発した。

「でも、半分は私の母が作ってくれたのだけど・・・」

と友紀奈は言った。

「じゃあ、あのベンチあたりで食べようか?」

と嘉雄が言った。

二人はベンチに腰掛けて、お弁当を広げていた。

「これじゃあ、重かっただろう?」

と嘉雄が言った。

「すこし・・・」

と友紀奈が答えた。

「本当は4人で食べるつもりだったから・・・」

と友紀奈が言った。

「じゃあ、電話してみるか?」

と嘉雄が言ったが、友紀奈はとめた。

「せっかくだから、二人で食べましょう。」

と・・・。

「じゃあ、俺ジュース買ってくるよ!何がいい?」

「そうね、あればオレンジで・・・なければスポーツドリンクでも・・・」

と友紀奈が答えたので、嘉雄は

「OK!待ってて!」

と言い残して買いに行った。