「良かった。嘉雄さんが、私とあまり話したくないのかと思ってしまったから・・・」

「そんなことないよ。それより、逆さ!」

と嘉雄は答えた。

答えた嘉雄自身が驚くほどに口から言葉が発せた。

そう言えば、友紀奈の前ではスムーズに会話が成り立っていたのだった。

話ながら、このことに気付いた嘉雄はなんとなく友紀奈に好意があることを意識し始めていた。

友紀奈も鈍感ではなかったから、嘉雄の態度の変化に微妙にだけど、嘉雄からの好意を感じとっていた。

二人は、だいぶお腹がすいたので、ランチをとることにした。