「じゃあ、母さんはお使いに行って来るわね!」

と友紀奈の母が言ったので、友紀奈はあせった。

「えっ!買い物に行くの?」

「そうよ!だって買い物しないと今日の夕飯が・・・そうだ、雅史君も食べて帰るといいわ!」

と友紀奈の母は、どこまでもお節介をやいていた。

友紀奈も母の性格を知っているから、あえてこれ以上言うのは止めてしまった。

「いってらっしゃい!」

と友紀奈は、いやいやながらも母を見送った。

これで、この家の中に残されたのは、友紀奈と雅史だけだった。

友紀奈は、とても不安だった・・・