「さぁ、お待たせ!」

と友紀奈の母が、淹れたてのコーヒーに相変わらずのお手製のケーキを持ってきた。

「これ、今朝ディーラーへ行く前に作ったのよ!雅史君、食べてね!」

と母が言った。

友紀奈は、もうお母さんのお節介・・・と思っていた。

「いただきます~」

と雅史は すっかり気分上々だった。

「さすが、友紀奈の母さんは上手いなぁ~」

と雅史がほめるものだから、

「まだまだ、たくさんあるから食べていってね!」

と友紀奈の母は喜んでいた。

そう、まさか二人が別れていたとも知らずに・・・