このバッグにチョコレートが入ってるとでも思ってるのだろうか。 「残念ながら、入ってるのは教科書とノートだけ!チョコは入ってません!」 「え~、及川くんはいいわけ?」 『及川くん』という単語に一瞬だけ、ドキッとしたけど何事もなかったかのように、冷静を保つ。 「すばるは北海道だし!それに、もうつき合ってないし!」 「それで後悔しない?」 香鈴は顔は真っ赤のくせに、冷ややかな目で私を見つめてくる。