『小春』のどこが嫌なんだろう……? そんなことを一瞬にして考えたら、サクラがつぶやくように言った。 ─────うん……。私も好き……。 サクラの声は震えていた。 胸のドキドキがこっちにまで伝わった。 ─────ありがとな、サクラ。 緊張がつたって、俺まで声が震えてしまった。