イカロスは、イカロスで、
塞ぎがちなダイダロスのことがとても心配でした。

そこで、たくさんのことを話しかけました。

「父さん。」


「なんだい?イカロス。」


「今、1つだけ自由が許されるとしたら
なにがしたい?」


「母さんに、会いたいな。
お前と、母さんと、どこか遠い島で暮らしたい」

「そっか。それなら、鳥にならないとね。
遠くまでとんで、三人で暮らしたいね」


イカロスの、何気ないその言葉を聞いた瞬間
ダイダロスは閃きました。



「イカロス。翼を作ろう」