「…紗綾の小遣いで買えるわけないだろ。」

「だってぇ…グスッ」

「はぁ…もう、いいよ。だから泣くなよ、な?」
「うぅー…かなたぁー!ありがとー!」

よしよし、と頭を撫でてやれば 、はにかむ笑顔で見上げてくる。全く、可愛いヤツだ。

これが、小学1年の時の話である。