それから数日後・・
『圭がいるから頑張らないと。
・・きっと大丈夫よね
あなた、私達のこと見守っててね。』
お母さんは心の中でそう呟いた。
そして朝。
「圭、おはよう!
・・圭、これからお母さんと二人だけど、お父さんはいつも圭の側にいるからね。」
お母さんは圭にそう言いながら家族写真立てを見た。
「だから今日からお母さんといっぱいお喋りしよ!
お母さん、圭に「おはよう」って言ってもらわないと寂しいな~」
お母さんはそう言った。
そう、圭はお父さんの事故から一言も話ていないのだ。
お母さんはショックが大きすぎたんだろう、と無理に話させることをせずしばらくはそっとしておいた。