「ねぇねぇ理玖くん。

今日の夜ね、お泊り出来なくなっちゃったよ。」



ん??



「何で??」


「それが新しい部屋を探さないといけなくなったの。」



そう言って、新しい部屋を探すことになった経緯を話してくれた。



「へぇ~春菜さん結婚するんだ。」


「そうなの…。三月だし…もう殆ど良い部屋残ってないよね…。
明日朝早くから不動産に行って、何件か見せてもらおうかと思ってるんだ。」



「そっか……。」


それじゃ…しょうがないか…。

春は引っ越し多いから、早めに見つけて契約しないと、部屋なくなっちゃうもんね。


「でも…一人暮らしって不安だよ。料理とか洗濯とか、掃除とか…今まで春ちゃんに全部任せっきりだったから、何一つ出来る自信が無い…。」


確かに…陽菜ちゃんは、家事という類のものは一切出来ないに等しい。