ー俺達はお姉さんの元へ戻った。 俯いていたお姉さんが顔を上げる。 「ねぇ、朝比奈さん。 今から来てほしい場所があるんだけど。 朝比奈さんにとっては辛い場所かもしれない。 思い出したくないかもしれない… だから、無理強いはしない。」 お姉さんは黙ったまま。 そりゃそうだ。 そんな辛い過去、俺だって思い出したくない。 …怖いよな。 俺はお姉さんの前にしゃがみ込んだ。