最初は優しい口調だった春斗も段々と強い口調になってきた。










「せっかくの1年記念なのに……」









 春斗からぽつり、とこぼれたその言葉が私に火をつけた。



 誰よりも私がそう思っているのに、なんで春斗がそれを口にするの……?










「春斗の馬鹿!嫌い!大っ嫌い!!」








 軽い気持ちで出た一言だった。





 大好きだから怒っちゃう。




 大好きだから苦しい。








 春斗が酷く悲しそうな顔をした。





 けれども私は見ないふりをして、一人走り出した。