「飲み物迷ってると思ったけど違う?」
人差し指を口元に当ててこてんっと首を傾げた彼。
色素の薄い髪色。少し長い髪の毛。春斗ほどではないけど顔が整ってる。
点滴が繋がっているからきっとどこか悪いんだろう。
変な人だなーと思いつつ、あははっと笑いりんごジュースを2つ買った。
「2つも飲むんだ」
「ああ、いや、お見舞い品」
りんごジュースを取り出し、バッグにしまう。
「そっか。彼氏でも入院してるの?」
「うん」
「へえ、はやく退院出来るといいね」
そう言うと彼は自動販売機にお金を入れ、オレンジジュースをのボタンを押す。