「あー、彼氏が欲しいー」
あたしは雨音 希姫。
高校1年生。
「それ、何回目だよ…。」
京乃 静香。高校1年生。
「今日だけで、10回だよ〜」
椎名 愛琉。高校1年生。
「愛琉、数えてたの?」
「えへへ〜すごいでしょ〜!静香、褒めて〜」
「はいはい。すごいすごいー。」
「うぇ〜⁈棒読みじゃ〜ん!」
「そこのお二人さん。あたしの事はスルーですか…。」
「あ〜希姫、ごめんね〜?」
「いやー、何回も聞いてたから対応に困ったもんで。」
「愛琉は優しい〜!だけど、静香はひどい!」
「はいはい、どーせ、あたしはひどいですよー。」
「まぁ〜まぁ〜、二人とも〜。」
静香も愛琉も中学からの大切な友達。
高校も一緒で同じクラス。
あたしはこの2人が大好き!
今は放課後、ガールズトーク中。
「静香も愛琉も彼氏がいていいよねー…。」
「希姫も作ればいいじゃん?」
「そーやってさ、静香は簡単そうに言うけどさ、出会いがないのよ!出会いが‼︎」
「仕方ないよ〜このクラスは家政科だから〜」
あたしの学校は情報科、商業科、家政科と3つの科があり、それぞれ2クラスある計6クラスあるが、情報科は男子のみ、商業科は男子&女子、家政科は女子のみとなっている。
てな訳で、家政科の女子はあまり、男子との関わりがないわけでありまして…。
「あー!もう、男子との関わりが欲しいわー!」