「あっけなさすぎだろぉぉーー!」
俺はドカッといつもの中庭のベンチに腰を下ろした。
「なに吠えてんの」
隣に輪が座り笑った。
俺は「何でもねぇーよ」と言って、コロッケパンの袋をバリッと破き、威勢よくかぶりついた。
あぁ、やっぱ脂っこい。
この大学の中庭は、一号館と二号館の間にあり、芝生にベンチがちらほらといった、爽やかな空間となっている。
休講情報や、教室変更などの掲示板もここにあるので、いつも人で賑わっているのだ。
俺たちは大体ここで昼飯を食う。
「なぁ、輪」
「ん?」
輪は、メロンパンをはもはも食べながら俺を見た。