────周りに合わせるように笑っていた。
もう、作り笑いなんて得意中の得意だった。
その時から、仕事はしていた。
もう何が“面白い”で何が“悲しい”なんて分からなかった。
感情が分からなくなっていた。
言われたことをやって、ずっと口角を上げている人形だった。
周りが、笑えば自分も笑い、周りが悲しめば自分も悲しむ。
汚い人間だった。
無邪気に笑っていたあの頃とは、ほど遠かった。
────当時、13歳。
昔に戻りたいと、願っていた。
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