……関わって、裏切られるのはもう懲り懲りだから。 絶対に、私は心を開かない。 「……春、かぁ……。」 ポツリ、そう呟いた。 時間は、私を待ってはくれないのね。 胸が締め付けられるような苦しい感覚に浸る。 ハッとして、私は歩き始めた。 ……もう、前を向かなきゃいけない。 だけど、それが怖いのよね。 * 「……。」 「……。」 何なのかしら。 この、沈黙。