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「もう修ちゃんて呼ぶなよ。子供じゃないんだし」


中2の時、急に言われた言葉。
いきなりすぎて、言葉の内容が予想外のことで、すごく驚いたのを覚えてる。

「修ちゃん」って呼んじゃだめ…?
じゃあなんて呼べばいいの。
あたしだけが呼んでた、「修ちゃん」。
みんなと同じように?


「しゅ…」


どうしても、口からついて出ようとするのはあの呼び方で。
否定されたその呼び方意外では、あたしの喉は「嫌」とでもいうように詰まってしまって。


その日からあたしは、「彼」を呼べなくなった。





やっと名字で呼べるようになったのは、高校に入ってから。
そのころにはもう、あたしは彼の隣にはいなくて。

皮肉にも、何故か同じ学校に入学していて。





神様はきっとひねくれ者なんだ。
どうせなら、もっと遠くにいたかったよ。




<続>

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