いつの間にか、夜ご飯を食べずに寝てしまっていた。
起きたのは朝の5時。
またベランダに出ると、早瀬君も丁度どこかに行く所だった。
「早瀬君ーー」
3階の自分の部屋から精一杯の声で叫んだ。
早瀬君は私の方を見て手を振ってくれている。
私も手を振りかえした。
ジャージ姿で少し寝癖のついた早瀬君は昨日とは別人だ。
私はベランダにおいてあるイスに座り、本を読み始めた。
いつの間にか時間は進んでいて、早瀬君との待ち合わせ時間に近づいてきた。
約束の時間になると、すぐに家を出た。
お姉ちゃんはまだ寝ていると思う。
だから、丁度良かった。
「おはよう」
「おー。今日朝びっくりしたわ。いつもあんなに早いん?」
「ううん。ちょっと早めに寝ちゃったの」
早瀬君は頷くとコンビニ方面に歩いて行った。
私もその後を追いかけるように着いて行った。