「ねえ、明菜は?」





「私は、同じクラスの江本夏樹が好き」





江本・・・?



誰だろう。その人。





「真面目やねんけど、勉強教えてくれる時にドキっとしてまう」





なるほど。


何かみんな良い恋してるんだな・・。






「おい。3人何してるねん」





まさか先生にバレた・・?


ゆっくり後ろを振り返ってみると、立っていたのは羽流だった。





「何やねん、早瀬かよ」




「へへ。ごめんごめん。何してんの?俺も混ぜてーや」





「あかん。女子トークしてんねんて」





何か、明菜と羽流って良い感じ・・・。



何か・・羨ましい・・。




って私何考えてるの。

バカバカバカ。





「女子トークって恋バナ?」





「うん。そうやで」





「・・・あ、そうなんや。・・・心々乃も恋してるん・・・?」





何て答えたらいいんだろう。




「えっと・・まあ・・恋してる・・かな?」






一瞬みんなが黙った。




「あ、あのはるや君言う人やろ。・・・お・・・て・・た・・な・・」





「え?何て?」




「え?何も言うてないで?」




羽流はニコっと笑って床に座った。


羽流は何て言ったんだろう。


そればかり気になって仕方なかった。