気がつくと、見慣れない風景が目に写った。
「あ・・・れ・・・?」
「お前大丈夫なんか?めっちゃ熱あんで」
そうだ。
私、早瀬君に電話して・・・。
「仕事・・・」
「丁度終わった所やってん。39度もあるで。喋らんと寝とき」
早瀬君は何で私のいる場所が分かったのかな・・。
「ありがとう・・・・」
その言葉しか出てこなかった。
私は眠りについた。
「心々乃ちゃーん。」
目を覚ますと、早瀬君のお母さんが私の前に立っている。
「え・・あ・・」
もう朝だったんだ。
「大丈夫?羽流は下でご飯食べてるわよ。心々乃ちゃん今お母さんもお父さんも家にいないんでしょ?今日も泊まり」
早瀬君はお母さんまで優しいんだ・・・。
一階に行くと早瀬君がご飯を食べていた。
「お、大丈夫なんか?」
「あ・・ありがとうね」
早瀬君はニコッと笑うと私の分の端を出してくれた。
多分、熱は昨日よりましになっていると思う。
だって昨日より大分楽になっているから。
早瀬君のお母さんが作ってくれたおかゆはとてもおいしかった。
「心々乃ちゃん、また寝ときなさいよ」
「ありがとうございます」
昨日からずっと寝てるから、もう眠たくなかった。
「しんどくなったらすぐ言いや?」
「うん。ごめんね」
「アホやなぁ。もう無理すんなよ」
ドキッ。
顔が見る見るうちに赤くなっていくのが分かった。