また涙が出てきた。






涙を流しながら走れるだけ走った。




途中で何度も倒れかけた。







気づくと、見覚えのある景色の所に着いた。






「ここ・・・・」





10年前にはるや君と来た場所だ・・・。





そのまま床に倒れこんだ。





無意識に早瀬君に電話をしていた。





「もしもし?どうしたん?」





「たす・・けて・・・」




「何?どうしたん?今どこなん?」





「わかん・・ない・・・」




涙が止まらない。




きっと熱のせいだろう。





「おい。そっから何か見えるものあるか?」




「星・・・」





スッと体の力が抜けた。





私、死ぬのかな・・・。






目を閉じると涙も止まった。





そのまま意識をなくした。