「ねえ心々乃」
お姉ちゃんが私の机の前に立った。
「何・・??」
「早瀬君の事好きなの?」
みんなの視線が痛い。
「べ・・別に」
バシャーーッ
ポタポタと垂れる水。
どこの水なんだろう・・。
「美野里、最高」
お姉ちゃんはクスクスと笑ってる。
結衣は私のために一生懸命抵抗してくれてる。
結衣・・ごめんね。
私の制服はビシャビシャになった。
「心々乃に意地悪せんといて」
結衣は月乃を突き飛ばした。
「触らないでよ。ブスが移る」
お姉ちゃんは最低だ。
世界で一番最低だ。
「お姉ちゃんやめて。」
クラスの一人の男子がモップを持って私に近づいて来た。
「お前はこれがお似合いやわ」
声も涙も全く出なかった。
私はどこにいても嫌われ者。
生まれてきてはいけなかったんだ。