「おい、ブス。」
お姉ちゃんに呼び出された。
たくさんの子がクスクスと笑っている。
「何?」
「ブスのくせに生意気な。早瀬君と学校来たんだってー?」
何で知ってるの・・。
「ま、それはいいや。てか目障りだから消えて」
「う・・うん」
自分の席に戻ってため息をついた。
「心々乃ー、気にしたあかんで」
いつも結衣は私の味方をしてくれる。
「ありがとう」
「あ、心々乃。そういえばまだやってんけどアド交換しよーや」
そっか結衣とはアド交換してなかったんだ。
私は急いでケータイを出した。
「へー、心々乃ってまだガラケなんや。月乃ちゃんはスマホやんな?」
「羨ましいよね。でも仕方ないから」
早瀬君の方を見ると、男子にたくさん囲まれている。
その横にはお姉ちゃんもいた。
早瀬君って誰とでも仲良くなれるんだ・・。
チャイムと同時に先生が入ってきた。
「早瀬ー、お母さんから連絡あったで」
「え?俺なんもしてへんで」
「ちゃうわー、仕事が入ってんて。すぐ帰って来てって」
こんな事あるんだ。
早瀬君が仕事って事は当分一緒に学校に行けないのか・・・。
って何私ショックがってるの。
別に私好きじゃないんだから・・・。
早瀬君はせっせと帰る用意をして
「バイバイ」
一言言って微笑んで帰って行った。
多分、私に言ったんじゃないよね?
でも、私に言ってたなら嬉しいな・・・