「心々乃は?何も買わんの?」
「今、何か食べようかな」
そう言って私はアイスボックスからアイスをとりだした。
「あ、それ俺も食べたい」
そう言って、私が取ったアイスを取り上げた。
「半分こしようや」
そのままレジに持っていって、半分を私にくれた。
「あの、お金返す・・・」
「そんなんいいねん。俺も食べたかっただけやから」
この人は何ていい人なんだ・・。
「あ・・ありがとう」
1人で食べるより、2人で食べたほうがおいしく感じる。
初めて分け分けして食べた。
「お、もう学校着くで」
「早く感じたね」
「これからも心々乃がいける時でいいから一緒に行こうや」
やっぱりドキドキしてる。
でも私は早瀬君に恋は出来ない。
だって私は、見つける事が出来るまであの人を探すって決めてるから。
思い返せば、10年前の事だった。