ある日の海の家。



ユイは相変わらず少し元気のないままでいた。



一人隅で休憩しているユイをリュウが見る。



「はぁー…」



と、ユイがため息をついたところに、リュウが向かった。



「あのさっ、ユイ」



「ん?なに?」



「おまえ、好きな食べ物ってなに?」



「えっ?なに…突然」



「いいから、答えろよっ」



「んー…そうだなぁ……お好み焼き?」



「へぇー?お好み焼き?」



「うんっ、やっぱりあのトロふわな感じがいいよね?」



「分かるっ」



「ホントっ?あー…食べたくなってきたなぁー」



ユイが眉を下げながら笑った時、リュウが口を開く。



「じゃぁ…今日食べようぜ!」



「えっ!?今日!?」



「あぁ」



「でも…お店とかは、もう…」



「材料買って、ユイん家でお好み焼きパーティ!」